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省エネ住宅を考える

2024年1月25日

ZEH水準を目指して・・・
建築物省エネの改正に伴い、2025年4月から、全ての新築住宅・非住宅に国の省エネ基準適合が義務付けられる予定です。現在は、一定規模以上の住宅以外の建築物に適合義務があり、一般的な住宅は省エネ基準を満たしていなくても建築ができます。しかし、施工後は、全ての新築住宅が基準を満たす必要があります。更に国は、2030年度以降に新築する住宅は、現行基準を上回るZEH(ゼッチ)水準の省エネ性能確保を目指しています。※国土交通省「家選びの基準変わります」参照
省エネ住宅とは、高断熱・高気密で、エネルギー消費量を抑える設備を整えた住宅の事です。性能の基準には、
▷屋根、外壁、窓など断熱性に関する基準(住まいの熱を快適にコントロールする)▷住宅で使うエネルギー消費量に関する基準(住まいのエネルギーを効率的に使う)
があります。具体的な内容は建築士や施工業者などに相談・確認が必要です。

健康面の利点
ZEHとは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称。省エネ住宅をさらに進め、使うエネルギーが多い、もしくはゼロになる省エネ・創エネ性能を備えた住宅の事です。この水準の住宅には様々なメリットが期待できます。
まずは住む人の健康面への好影響。住宅の暖かさは住む人の健康にも影響する事が調査によって分かっています。例えば、温室が18℃以上、18℃未満、12℃未満で比較すると、心電図に異常所見が見られる人が、18℃未満は18℃以上に比べ1.8倍、12℃未満は18℃以上に比べ2.2倍になるデータがあります。
寝室が寒く、乾燥していると感じる住いでは、睡眠の質が低下し、睡眠障害の疑いがある人が多くなっています。
知られてきたのが寒冷期の入浴時の事故です。居間や脱衣所の温室が18℃未満の住宅では、18℃以上の住宅に比べ、急な温度変化がきっかけになる入浴事故のリスクが1.66倍に増加します。省エネ住宅で家全体が暖かいと
▷夏は涼しく、冬は暖かい   ▷ぐっすり眠れてすぐ起きられる
▷喘息などになりにくい    ▷入浴事故のリスクが低減する
▷住宅内での動きが活発になる などの利点が挙げられます。
冬になると悩まされる結露も発生しにくくなる為、掃除も楽に。カビやダニの発生の抑制も期待されます。

経済的メリット
ZEH水準の家では、断熱性能を強化し、高効率設備を導入する事で、光熱費を削減。プラス太陽光発電の設備を設ける事で、更に創エネを進めます。
ZEH基準の設備を導入する際、住宅建築の初期コストは上がります。しかし、今なら行政の補助金や住宅ローン減税、金融機関からの借入金利引き下げなどの優遇処置が受けられます。
温室効果ガスの排出をゼロにする、カーボンニュートラルが世界的な目標となる現在。ZEH水準の省エネ住宅を選ぶ事は、自分や家族が将来にわたって快適に暮らす社会の実現にもつながります。
住宅建設を考えている皆さん、省エネ住宅について学び、住宅会社などと相談・確認してみましょう。