月別アーカイブ: 2020年7月

資金計画パート4の2

こんにちはプランナーの渡辺です
やっと梅雨明け!せみも大合唱で夏本番に
なりそうですね
今回は前回のフラット35についてもう少し
詳しくお伝えさせて頂きたいと思います

4)質の高い住宅に住まわれたい方についてです

フラット35,35sの住宅は第3者機関である
検査機関などによる検査(設計検査、現場検査)を
通じて、住宅支援機構が定める技術基準に
適合することを確認しています
しっかりと検査をしているのです!

フラット35sの技術基準には4つの性能があります

1)省エネルギー性ー高い水準の断熱性なども実現した住宅です
(夏涼しく、冬暖かい、冷暖房費に差が出ます)

2)バリアフリー性ー高齢者の日常生活を行いやすくした
住宅です
(生活導線の移動が安心です、老後のリフォームにも差でます)

3)耐震性ー強い揺れに対して倒壊、崩壊などしない程度の
性能を確保した住宅です
(強い地震から家と家族を守ります!地震保険も割引になります)

4)耐久性、可変性ー長期優良住宅など耐久性を
長期にわたり良好な状態で使用するための
措置を考えた住宅です
(丈夫で長持ちで将来のメンテナンス費用も軽減できます)

このように4つの 性能にそれぞれ゛メリットがあります

次回は、質の高い住宅取得で金利が引き下げられる.!
についてお伝えさせていただきたいと思います

家づくりの基礎知識 その10

こんにちは、あおば住建の小林です。前回は「住宅ローンにかかる諸費用」についてお送りしました。今回は「住宅ローン控除」についてです。それでは始まり始まり。

【住宅ローン控除】

住宅ローン控除とは、住宅ローン等を利用して住宅を新築や購入した場合、そのローンの年末残高の合計額を基にした金額を所得税額から控除する制度で、正式な名称を「住宅借入金等特別控除」といいます。償還期間10年以上、床面積50㎡以上、控除を受ける年の合計所得金額が3000万円以下など、一定の要件を充たした場合に利用できます。また、消費税10%への引き上げに伴い、住宅取得者の負担をある程度緩和する措置として、最大で増税分の負担をなくすような拡充措置がされているほか、収入等一定の要件下において、住宅ローン利用有無に関わらず、所定の金額(最大50万円。令和3年12月まで実施予定)が支給される「すまい給付金」という制度もあります。

今回はここまでです。次回は「ローン借入額はこう決めよう!」です。楽しみにしてて下さい。

住宅コラム:【住宅業界のブラックボックス!?】建物の気密性能を表すC値の真実!! その①

「温熱環境の良い家」を見極める為には、断熱性能を表す「UA値」は重要な指標ですが、本当に手に入れようと思ったらこれだけでは手に入りません。

ところで、突然ですが皆様は「C値(相当隙間面積)」という建築用語をご存知でしょうか?
これから家づくりを始める方はもちろんの事、今現在、一生懸命家づくりを頑張っている方でもあまり聞き慣れない言葉かもしれません。また、住宅業界に携わっている方でも、キチンと「C値」を説明できる人は少ないのではないでしょうか。

しかし、そんな「C値」ですが、建物の気密性を表す重要な指標である事はもちろんの事、「温熱環境の良い家」を見極める為に必要不可欠なんです・・・。

C値とは?

C値とは、簡単に言えば、建物にどれだけ隙間があるかを表したものです。一般的に、数値が小さい程建物の隙間は小さい事を表し、「気密性が高い」と呼びます。
いきなり建物の気密性と言われてもピンとこないと思いますので、「住宅を水槽に例えて」説明していきたいと思います。

【ここからは、会話形式で説明していきます。出演は家づくりが初めての初音さんとコラム主の私です】
※皆様も金魚になったつもりでイメージしてみて下さい。

ケース1:穴が開いていて中の水が漏れている水槽の環境は?

初音さん:これじゃぁ水が無くなって住めません。

:そうですね。でも、この「穴が開いて中の水が漏れてしまう水槽」というのが、一般的に建てられている住宅なんです。つまり、「水槽の穴」⇒「住宅の隙間」「水槽の水」⇒「快適で過ごしやすい温度の空気」という事なんです。

初音さん:「水槽の穴」⇒「住宅の隙間」「水槽の水」⇒「快適で過ごしやすい温度の空気」って事は・・・つまり・・・そっか!!隙間が少ない住宅が、気密性が高く快適で過ごしやすい住宅って事なんですね。

:その通り。住宅の気密性をUPすると、「快適で過ごしやすい空気」が逃げにくく断熱性能を高める事で「温熱環境の良い家」になるんです。

初音さん:そっかー「温熱環境の良い家」を手に入れる為には「気密性能」は欠かせないんですね。じゃぁ気密性が低い住宅ではどうしたら快適に過ごせるの?

:それは、これまで多くの住宅会社が推奨してきた住宅の事なんですが・・・。先程と同様に「水槽に住む金魚」で例えますね。

ケース2:中の水が漏れている水槽に蛇口から水を足している環境は?

:上のイラストの様に、外に漏れてしまう水「快適な温度の空気」以上の量の水を蛇口「エアコン等の冷暖房機」から補填しているのが、残念ながら大多数の「温熱環境の良い家」の実情です。つまり、じゃんじゃん水「快適な温度の空気」を追加している事に気付かず、「温熱環境の良い家」と感じているだけなんです。「温熱環境の良い家」と言われている現在の住宅でも気密性が低ければ、実際には「穴が開いていて中の水が漏れてしまう水槽」に住んでいるのと変わらないのです。

初音さん:でも断熱性能が高ければ「温熱環境の良い家」になるんですよね。

:確かに「エアコンなどの冷暖房機(水)」をガンガン追加すれば「室内(水槽)」は快適に保てますが、省エネとは程遠く、光熱費はかさみますし、お世辞にも環境に配慮しているとは言えません。そもそも、断熱性能を高める目的は「外気の影響を受けにくくする為」ですよね。建物の気密性が悪ければ、その隙間からどんどん外気が入ってきてしまうんです。

初音さん:そっか!確かに隙間だらけの住宅だったら、外の空気が入ってきますよね。それじゃ、断熱性能だけを高めても意味がないじゃないですか。

:その通り!本当の「温熱環境の良い家」を手に入れる為には「断熱性能を高める」事はもちろん大事な事ですが、「気密性を高める」事を意識しなかったり、忘れてしまうと、せっかくの断熱性能も半減してしまう事は言うまでもありません。

初音さん:じゃぁ、本当に「温熱環境の良い家」を手に入れる為にはどうしたらいいんですか?

:では、これまでと同様に「水槽に住む金魚」で例えてみましょう。

中の水が漏れない穴の開いていない水槽の環境は?

初音さん:水槽に穴が開いていないから、水も漏れないし快適そうね。

:確かにそうですね。何か特別な事をしたわけではなく、ただ、単純に水槽の穴を埋めただけなんです。

初音さん:ホントですねー。じゃぁ住宅も隙間を埋めて気密性を高めたら「温熱環境の良い家」になるという事ですね。

:そういう事です。「温熱環境の良い家」を手に入れるには、まず、「気密性を高める」事がとても大切なんです。その上で、断熱性能をUPすれば、外気の影響をより一層受けにくくなりますし、エアコン等の冷暖房機の使用を抑えることが出来ますので「省エネ性能UP」にも繋がり、光熱費を抑えて環境にもやさしくなるんです。

初音さん:「断熱性能UP」も大事だけど、その前に「気密性能UP」をする事が大切なんですね。

初音さん:ちょっとまって、それじゃ何で住宅会社さんは断熱の事は話をするけど気密に関しては説明してくれないの?気密性能が大切な事は、住宅会社さんも承知している事でしょう。

:確かにそうですね。それでは次にタイトルにある様に、C値について「住宅業界のブラックボックス」といった理由をお話しします。

※この続きは、【住宅業界のブラックボックス!?】建物の気密性能を表すC値の真実!! その②にてお話しします。

資金計画パート4

こんにちは、プランナーの渡辺です
今回は資金計画パート4です
少々お待たせ、いたしまして申し上げありません
パート3で同じ金額をお借り入れした場合の
シュミレーションをお伝えさせて頂きましたが
変動金利よりも固定金利の方が安心、安全だという事は
お分かりになっていただけたかと思います

そこで固定金利の金融商品について
ご説明させていただきたいと思います!

色々ある中でですが・・・-
固定金利で代表的なのがフラット35と言う商品です
住宅支援機構(旧住宅金融公庫)と民間金融機関が
提携している、全期間期間固定ローンのことです

フラット35の(フラット)とは金利がフラット
つまり、完済までに金利が変わらないという意味です
固定金利型の住宅ローンでは
完済まで金利が上がらない為
生活設計を立てやすいと思います

借り入れ時に完済までの返済金額が分かる
金利が上昇しても影響を受けないなどの特徴があります

1)安定した資金計画を立てたい方
2)金利上昇リスクに不安を抱えたまま
生活をしたくない方
3)計画的に返済したい方
4)質の高い住宅に住まわれたい
などを、望まれる方に適した、全期間固定ローンです

次回はもっと詳しくお伝えさせて頂きたいと思います!

もう少しで梅雨が明けてくれるかな?
皆様体調には気をつけてくださいね
この夏とコロナを乗り切っていきましょう!!

住宅コラム:断熱性能を表す指標、Q値・UA値について②

前回は、「建物の「断熱性能」や「省エネ性能」を示す指標として、現在はUA値が使われています。」という所までお話ししました。今回はその続きです。前回と同様、会話形式で話を進めていきます。それでは

建物に使用される材料の断熱性能の比較

※以下ご紹介するのは、右に行くほど断熱性能が高くなります。

構造材:鉄⇒木⇒コンクリート   

断熱材:グラスウール⇒セルロースファイバー⇒ロックウール⇒ポリスチレンフォーム⇒ウレタンフォーム

サッシ:アルミ⇒アルミ樹脂複合⇒樹脂

ガラス:単体ガラス⇒ペアガラス⇒トリプルガラス

これらを参考に、例えば木造の建物でしたら、「断熱材にウレタンフォーム・トリプルサッシの樹脂サッシ」を取り入れますと最も高い断熱性能が得られ、逆に「断熱材にグラスウール・単体ガラスのアルミサッシ」を取り入れますと最も低い断熱性能となる事がわかります。

しかしながら、同じ材種であっても「メーカー」や「商品」によって断熱性能は変わりますので、マイホームの断熱性能や省エネ性能にこだわるのでしたら「樹脂サッシは断熱性能が高い」と覚えるのではなく、その商品のU値の数値に注目してあげると、より性能の高い建材を見つける事が出来ると思います。

【U値とは:熱貫流率の事を示す指標で、温度差のある空間を隔てる物体の熱の伝えやすさを表す数値。数値が小さい程、熱を伝えにくく断熱性能が高いとされています。】

初音さん:でも、断熱性能が高い材料って高価ですよね?お家に採用したいけど予算には限界があるし・・・。

:確かにおっしゃる通りで、断熱性能の高い建材や最新の断熱構造は高価になりますが、必ずしもすべての建材を最高級にするのではなく、コストパフォーマンスに優れたU値の高い建材を優先的に取り入れていけば、予算内で温熱環境の良い家を手に入れる事は決して難しい事ではないと思います。
それに、建物に使う建材や建物の大きさ・形状が分かれば事前に計算してUA値を出す事も出来ますので。

初音さん:えっ!そうなんですか?てっきり建物が完成しないと断熱性能は分からないと思っていました。

:そんな事はありませんよ。建物の形状にもよりますが、外皮計算(UAの算出)に慣れた建築士であれば1~2時間程度で概算のUA値が出せると思いますし、逆に「高気密・高断熱の家」と全面的にアピールしておきながら、外皮計算を「有料になります。」等と言って渋ったりするようなら、自社の建物のUA値に自信がないか、算出方法を知らない可能性が高いか、もしくは自社の建物を売る事しか頭にないかだと思いますので、住宅会社選びの参考にしてもいいかもしれませんね。

【地域別】温熱環境の良い家のUA値の目安

以前、次世代省エネ基準と呼ばれていた「平成11年省エネ基準」では、「Q値を基にして、住む場所による温度差の大きい日本を6つに地域区分して基準を設けたのですが、平成25年から「Q値の曖昧さ」や「住まいの温熱環境への関心度の上昇」もあって、「UA値を基にして日本を8つに地域区分」した「平成25年省エネ基準」に変更されました。
また、本来であれば2020年に「平成25年省エネ基準」が義務化される(守らないと家が建てられない)事が決定していたのですが、2023年に延期が決定されましたが、しかし、義務化される事は間違いありません。
余談になりますが、税制面で多岐にわたり優遇される「長期優良住宅」を取得する為には「平成25年の省エネ基準」をクリアしないといけなくなりましたので、「長期優良住宅に適合する建物を建てられる住宅会社」であれば、いつ義務化されてもクリアできる技術を持っている事になりますし、既に完成した住宅でも、平成25年10月1日以降に長期優良住宅の認定を取得した建物であれば、「平成25年省エネ基準」をクリアしている事になりますので目安にしてみて下さい。

初音さん:だから・・・。結局何を目安にした良いんですか?

:申し訳ございません。少し話が逸れてしまいました。基本的には、ご自身がお建てになられる地域の地域区分を割り出し、その地域区分に示されているUA値より数値が小さければ「平成25年省エネ基準」をクリアしている事になります。

:しかし、私個人の意見としては、最低でも実際の地域区分よりも2つ上のUA値を目指して欲しいと思います。例えば、ここ静岡は6地域になりますのでUA値は0.87以下であればクリアですが、温熱環境の良い家を手に入れたいのであれば、2つ上の地域区分、4地域のUA0.75を最低基準の目安にする事をおススメします。
出来れば、せっかくお建てになられるのですから最高レベルの北海道基準UA0.46を目指したいものです。

初音さん:分かりました!!私の建てたい地域は6地域に該当するから、その2つ上の4地域のUA値0.75を最低基準にして、これよりも数値が小さい住宅を建てている住宅会社を選べばいいのね。

;あの~お喜びの所大変申し訳ございませんが・・・。建物の温熱環境の良し悪しは厳密には「UA値」だけでは計れないのです。実は、「C値(隙間相当面積)」と呼ばれる気密性能によっても、建物の温熱環境の良し悪しは変わるんです。

初音さん:エ~ッ!!まだ何かあるんですか?・・・。

今回はここまでです。この続きは次回でお話しします。お楽しみに!!

家づくりの基礎知識 その9

こんにちは、あおば住建の小林です。前回は「返済方法」をお送りしました。今回は、「住宅ローンにかかる諸費用」です。それでは始まり始まり。

【住宅ローンにかかる諸費用】

「ローン保証料・事務手数料」
住宅ローンの諸費用の中で大きな割合を占めるのがローン保証料です。フラット35では保証料は0円ですが、通常の金融機関の住宅ローンでは、保証人を必要としないかわりに、保証会社の保証を受ける事になります。この際、保証会社に対して支払うのがローン保証料で、保証料を別途支払う外枠タイプ(例:保証料=借入金額×1.91% 借入金額3000万円の時、保証料は573,000円)と保証料を含んだ金利を設定する内枠タイプ(一般的に+0.2%前後の上乗せが多いです。例:適用金利が1.0%の時、保証料込みの金利は1.2%)があります。また、ローンの取扱手数料として、事務手数料もかかります。

「団体信用生命保険料」
万が一の時に、保険でローンの残債務を相殺してくれるのが、団体信用生命保険(通称:団信)です。通常の生命保険料より掛け金が安く、銀行の場合ほとんど、保険料が金利に織り込まれていますので、改めて支払う必要はありません。また、これまで任意だった「フラット35」も、平成29年10月から「新機構団信付フラット35」として金利に織り込まれる様になっています。

「火災保険料」
火災保険はローンの種類に関わらず加入が義務付けられています。民間ローンでは一般の火災保険に加入しますが、住宅金融支援機構提携の「フラット35」などでも加入が義務付けられ、返済を終了するまで加入する事になります。

今回はここまでです。次回は「住宅ローン控除」をお送りします。楽しみにしてて下さい。

梅雨前線の威力

こんにちはアドバイザーの渡辺です
コロナウイルスに引きつつぎ梅雨のアドバイスを
させて頂きましたが・・・
北九州地方の豪雨の多大なる被害・・これが梅雨前線に
よるものとは思えない恐ろしい水害だと思いました
梅雨前線による大雨は来週にかけても続く恐れが・・・
九州から関東甲信では土砂災害や河川の増水、氾濫の
危険が高まっている所もあるので、少しの雨でも
厳重に気をつけて下さい、この梅雨の季節でさえ
体調も崩し易いと思いますので、本当に
お体にも気をつけて下さい!

住宅コラム:断熱性能を表す指標、Q値・UA値について①

家づくりをお考えの皆様にとって、「夏涼しく、冬暖かい家」に興味はない。と言う方は少ないのではないでしょうか。

今から20年以上前には、そもそも手に入れたくても「夏涼しく、冬暖かい家」が無かったのが現状でした。ですが、建築技術の進んだ現在では、「夏涼しく、冬暖かい家」を手に入れる事はそれほど難しい事ではありません。

しかしながら、築0年~10年くらいの比較的新しいマイホームに住まわれている方でも、「温熱環境」や「温熱環境の良い家」に対しての認知度がまだまだ低かった事もあり、「知らなかった」「性能に関して重視していなかった」という理由で、せっかくのマイホームなのに「温熱環境の良い家にしなかった」と後悔や失敗と感じる方が後を絶たないのが実情です。

確かに「暖かさ」や「寒さ」と言った感覚は個人差も大きく、今の住宅業界で住み比べる事はおろか、試しに体感してみる事さえ難しいのが現状です。また、数値で示されても「何となく良さそう。」と思えるかもしれませんが、実際にはよくわからないというのが正直な所ではないでしょうか。その為でしょうか、多くの方がいくら温熱環境に力を入れたとしても、「自身の過去の経験」や「曖昧な一般論」だけで判断してしまい、その結果「こんなハズじゃぁ・・・」と「後悔」や「失敗」を感じているように思えます。
せっかくの「一生に一度かもしれない家づくり」なのですから誰もが住み始めてから後悔や失敗だと感じたくないはずです。

前置きが非常に長くなりましたが、ここでは、現在の住宅業界で温熱環境の指標とされているQ値・UA値と言った「断熱性能」の目安について話を進めていきます。

【以下、会話形式で説明していきます。出演:家づくりが初めての初音さんとコラム主の私です】

Q値・UA値とは?

初音さん:でた~!!「Q値?」「UA値?」・・・建築用語って本当に難しいですよね~。以前どこかの住宅営業マンが言ってた気がするけど、結局何言っているのか分からなくて・・・。

:Q値やUA値は建物の断熱性能や省エネ性能を比較するのにいい指標なんですが、正直、とっつきにくいですよね。それに「どうやって計算する」よりも「どう比較するのか」の方が大切だと思いますので、これから「比べ方」や「目安」をお伝えしていきますね。

初音さん:そうなんです!計算方法なんてどうでもいいんです。私は「暮らしやすい快適なお家」の見極め方の方が大事なんです。

:・・・と言っても、概要ぐらいは知っておいた方が良いと思いますので簡単にご紹介します。

【Q値とは: 建物の外壁や屋根(天井)、床などの各部位から逃げる熱量(熱損失)を延床面積で割ったもの。数値が小さい程断熱性能や省エネ性能が高い建物と言えます。】

【UA値とは:建物の外壁や屋根(天井)、床などの各部位から逃げる熱量(熱損失)を外皮面積(外壁・屋根・床の面積の合計)で割ったもの。数値が小さい程断熱性能や省エネ性能が高い建物と言えます。】

初音さん:あれっ?何か似てません?要は床面積で割るか、外皮面積で割るかでしょ。

:いい所に気付きましたね。厳密にはちょっと違うのですが「Q値」も「UA値」も似ているところがあって、共通している事は、数値が小さい程「断熱性能」や「省エネ性能」が高く「温熱環境に配慮された家」と言えます。まずはここがポイント!になりますので、「Q値やUA値の数値が小さい程、断熱性能や省エネ性能が高い」と覚えておいて下さいね。

Q値・UA値の違いって何?

初音さん:何で「Q値」と「UA値」を使い分けるんですか?どっちも同じような意味ならわざわざ使い分けなくても・・・ややこしくなってしまいます。

:またまた、いい所に気付きましたね。初めは断熱性能や省エネ性能を示す指標として「Q値」が使われていたのですが、Q値を求める計算方法では、不公平さが出る事が確認され、不公平さを無くす為に、新たな断熱性能や省エネ性能を示す指標として「UA値」が使われるようになったんです。

上図を参考にして頂くと、Q値の計算では、熱損失量を延床面積で割る為、同じ床面積なら熱損失量が少ない「単純な形状の建物」や「外壁や屋根が小さい建物」の方がQ値が小さくなります。また、同じ形状なら、延床面積が大きい程Q値が小さくなってしまうのです。

この仕組みを知ってか知らずか、自社の建物のQ値を良く見せる為に、モデルケースを単純な形にして且つ、延床面積を大きくしている住宅会社が非常に多い(実際にカタログなどで示されている数値は、建物の大きさが40~45坪くらいが多いです。)のが実情です。これではQ値だけでは、建物の性能の目安にする事や比較する事も出来ません。

そこで登場したのが「外壁」や「屋根」の面積を足した「外皮面積」で算出されるUA値です。UA値を用いる事で建物形状が複雑になったり、延床面積が大きくなっても、数値のバラツキがなくなるので、住宅会社の都合で良く見せたり、悪く見せたりすることが出来ません。

こうした背景もあり、平成25年に改正された省エネ基準では、Q値に変わり、UA値が建物の断熱性能や省エネ性能を示す指標として使われる様になりました。更に、これまで建てる場所の地域の温度差によって分けられていた「地域区分」も6から8へとより細かく分類される様になりました。(下図参照の事)

初音さん:という事は、Q値ではなく、UA値で比較しないと、建物の「大きさ」や「形状」によって建物の性能を誤魔化されるかもしれないって事ですね。

:その通り!それともう一つ注意してもらいたい事が、中には「UA値≒(0.37×Q値)-0.13という数式でQ値をUA値に変換できます」と、おっしゃる方がいますが、そもそも建物の形状や大きさに左右され不公平さが出るQ値を利用しているのですから、あまり参考になりません。

初音さん:家の断熱性能は「UA」値を目安にする事は分かりましたが、で、結局どのくらいの数値を基準にしたらいいんですか?

:了解しました。それでは「建物に使用される建材の断熱性能の比較」と「マイホームを建てる地域によるUA値の目安」を紹介していきます。

今回はここまでです。この続きは次回でお話しします。お楽しみに!!

「傍・らく」奮戦記(接客奮闘編)⑧

こんにちは、あおば住建の山崎です。前回は、Y様に間取りをしていくご提案をさせて頂き、Y様も驚かれたご様子で・・・。というところまでお話をさせて頂きました。今回はその続きです。はたして、この後はどうなっていくのでしょうか?それでは、始まり始まり。

「間取りをしませんか?」と聞かれると、ほとんどのお客様が、「営業行為をしないと言いながら結局してるじゃん。」とか、「まだ、おたくで決めたわけではないのに・・・。」等々、あまりいいイメージを持たれません。もしかしたらY様もそう感じられたかもしれません。
(だからと言うわけではないと思いますが、なんとなくこれまでと違い、重い空気が流れている様な流れていない様な・・・。)

ーそんな雰囲気の中でー

私:「間取りをしませんか。と言われて、家づくりをされるお客様が一番懸念される事は「買わされる。」という事だと思います。Y様もそう思われますか。」

Y様:「そうだね、確かに。」

私:「ありがとうございます。そう思うのは当然の事だと思います。ですが、Y様と初めてお会いした時に「営業行為を一切しません。」とお約束をさせて頂いた通り、「間取りをしたからといって弊社で建てて下さい。」とは、一切言いませんので、その点はご安心頂ければと思います。万が一、私が嘘を言っているなと少しでも感じる事がありましたら、いつでもお止め頂いて結構ですし、他の住宅会社で建てたいという事であればそれでもかまいません。また、弊社では、お客様が理想とする住みたい家を知るまで、弊社で建てる建てないに関わらず、何回でも無料でプランを書かせて頂いております。」
(実は、この時、話す順番を間違えたと、かなり焦りが生じており、何いきなり言ってるんだ自分と少々頭の中が混乱しておりました。心臓もバクバクです。)

Y様:「でもそれじゃ、山崎さんに何のメリットもないんじゃ・・・。」
(久しぶりに警戒オーラが出ている様な気がします。やっぱりそうなりますよね。うまい話には裏があるではないですが、うさん臭く感じられたのかもしれません。もう挽回するのは無理かもと、弱気になっていく私。出来る事なら始めからやり直しをさせて欲しい・・・。)

私:「ありがとうございます。確かに皆様によく言われるのですが、必ずしもそうとは限らないんです。」

私:「弊社で建てる建てないに関わらず、間取りをさせて頂く事で弊社にも、私にも少なからずメリットがあるんです。それは・・・。」
(とにかく冷静に落ち着いてと自分に言い聞かせ、気持ちを切り替えて、伝えるべきことはきちんとお伝えしよう。)

ー中略ーここで、何故メリットがあるのかを説明させて頂いております。
(肝心な所を省略して、またかよ!と思われた方もいらっしゃると思いますがどうかお許しを。)

Y様:「・・・。」
(余計うさん臭く聞こえてしまったかもしれない。泣きたい気分です。)

私:「今回、私が一番Y様にお伝えしたかった事は、間取りをするという事は単にY様が望む理想の住まいを知るだけでなく、実は意外に思われるかもしれませんが、Y様が望む地域で他の誰よりも早く土地を手に入れる事が出来る事にも繋がるんです。」

Y:「どういう事?」
(雰囲気が一転、驚かれた様子と興味を示されて・・・。あ~神様、もう一度私にチャンスを与えて頂きありがとうございます。)

私:「話が唐突過ぎました。申し訳ございません。では、何故そうなのか、これからご説明をさせて頂きます。宜しいでしょうか。」

Y様:「わかりました。」

ー事前に用意した自作の資料を取出し、説明に入っていくのでした。-

とここでお時間がきてしまいました。って、「なんの時間だよ」と突っ込まれそうですが、今回はここまでになります。

次回はこの続きとなります。楽しみにしてて下さいね。それでは失礼します。

家づくりの基礎知識 その8

こんにちは、あおば住建の小林です。前回は「金利タイプとメリット・デメリット」についてお話をさせて頂きました。今回は「返済方法」についてです。それでは。

元利均等返済

月の返済額(元金+利息)が返済期間を通じて一定額となる返済方法です。返済額が一定のため返済計画が立てやすく、元金均等返済に比べて返済開始当初の返済額が少なく済みます。同じ返済期間の場合、元金均等返済よりも返済総額が多く、元金の減り方は遅くなります。住宅ローンでは一般的な方法です。