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住宅コラム:断熱性能を表す指標、Q値・UA値について①

家づくりをお考えの皆様にとって、「夏涼しく、冬暖かい家」に興味はない。と言う方は少ないのではないでしょうか。

今から20年以上前には、そもそも手に入れたくても「夏涼しく、冬暖かい家」が無かったのが現状でした。ですが、建築技術の進んだ現在では、「夏涼しく、冬暖かい家」を手に入れる事はそれほど難しい事ではありません。

しかしながら、築0年~10年くらいの比較的新しいマイホームに住まわれている方でも、「温熱環境」や「温熱環境の良い家」に対しての認知度がまだまだ低かった事もあり、「知らなかった」「性能に関して重視していなかった」という理由で、せっかくのマイホームなのに「温熱環境の良い家にしなかった」と後悔や失敗と感じる方が後を絶たないのが実情です。

確かに「暖かさ」や「寒さ」と言った感覚は個人差も大きく、今の住宅業界で住み比べる事はおろか、試しに体感してみる事さえ難しいのが現状です。また、数値で示されても「何となく良さそう。」と思えるかもしれませんが、実際にはよくわからないというのが正直な所ではないでしょうか。その為でしょうか、多くの方がいくら温熱環境に力を入れたとしても、「自身の過去の経験」や「曖昧な一般論」だけで判断してしまい、その結果「こんなハズじゃぁ・・・」と「後悔」や「失敗」を感じているように思えます。
せっかくの「一生に一度かもしれない家づくり」なのですから誰もが住み始めてから後悔や失敗だと感じたくないはずです。

前置きが非常に長くなりましたが、ここでは、現在の住宅業界で温熱環境の指標とされているQ値・UA値と言った「断熱性能」の目安について話を進めていきます。

以下、会話形式で説明していきます。出演:家づくりが初めての初音さんとコラム主の私です】

Q値・UA値とは?

初音さん:でた~!!「Q値?」「UA値?」・・・建築用語って本当に難しいですよね~。以前どこかの住宅営業マンが言ってた気がするけど、結局何言っているのか分からなくて・・・。

:Q値やUA値は建物の断熱性能や省エネ性能を比較するのにいい指標なんですが、正直、とっつきにくいですよね。それに「どうやって計算する」よりも「どう比較するのか」の方が大切だと思いますので、これから「比べ方」や「目安」をお伝えしていきますね。

初音さん:そうなんです!計算方法なんてどうでもいいんです。私は「暮らしやすい快適なお家」の見極め方の方が大事なんです。

:・・・と言っても、概要ぐらいは知っておいた方が良いと思いますので簡単にご紹介します。

Q値とは: 建物の外壁や屋根(天井)、床などの各部位から逃げる熱量(熱損失)を延床面積で割ったもの。数値が小さい程断熱性能や省エネ性能が高い建物と言えます。】

UA値とは:建物の外壁や屋根(天井)、床などの各部位から逃げる熱量(熱損失)を外皮面積(外壁・屋根・床の面積の合計)で割ったもの。数値が小さい程断熱性能や省エネ性能が高い建物と言えます。】

初音さん:あれっ?何か似てません?要は床面積で割るか、外皮面積で割るかでしょ。

:いい所に気付きましたね。厳密にはちょっと違うのですが「Q値」も「UA値」も似ているところがあって、共通している事は、数値が小さい程「断熱性能」や「省エネ性能」が高く「温熱環境に配慮された家」と言えます。まずはここがポイント!になりますので、「Q値やUA値の数値が小さい程、断熱性能や省エネ性能が高い」と覚えておいて下さいね。

Q値・UA値の違いって何?

初音さん:何で「Q値」と「UA値」を使い分けるんですか?どっちも同じような意味ならわざわざ使い分けなくても・・・ややこしくなってしまいます。

:またまた、いい所に気付きましたね。初めは断熱性能や省エネ性能を示す指標として「Q値」が使われていたのですが、Q値を求める計算方法では、不公平さが出る事が確認され、不公平さを無くす為に、新たな断熱性能や省エネ性能を示す指標として「UA値」が使われるようになったんです。

上図を参考にして頂くと、Q値の計算では、熱損失量を延床面積で割る為、同じ床面積なら熱損失量が少ない「単純な形状の建物」や「外壁や屋根が小さい建物」の方がQ値が小さくなります。また、同じ形状なら、延床面積が大きい程Q値が小さくなってしまうのです。

この仕組みを知ってか知らずか、自社の建物のQ値を良く見せる為に、モデルケースを単純な形にして且つ、延床面積を大きくしている住宅会社が非常に多い(実際にカタログなどで示されている数値は、建物の大きさが40~45坪くらいが多いです。)のが実情です。これではQ値だけでは、建物の性能の目安にする事や比較する事も出来ません。

そこで登場したのが「外壁」や「屋根」の面積を足した「外皮面積」で算出されるUA値です。UA値を用いる事で建物形状が複雑になったり、延床面積が大きくなっても、数値のバラツキがなくなるので、住宅会社の都合で良く見せたり、悪く見せたりすることが出来ません。

こうした背景もあり平成25年に改正された省エネ基準では、Q値に変わり、UA値が建物の断熱性能や省エネ性能を示す指標として使われる様になりました。更に、これまで建てる場所の地域の温度差によって分けられていた「地域区分」も6から8へとより細かく分類される様になりました。(下図参照の事)

初音さん:という事は、Q値ではなく、UA値で比較しないと、建物の「大きさ」や「形状」によって建物の性能を誤魔化されるかもしれないって事ですね。

:その通り!それともう一つ注意してもらいたい事が、中には「UA値≒(0.37×Q値)-0.13という数式でQ値をUA値に変換できます」と、おっしゃる方がいますが、そもそも建物の形状や大きさに左右され不公平さが出るQ値を利用しているのですから、あまり参考になりません。

初音さん:家の断熱性能は「UA」値を目安にする事は分かりましたが、で、結局どのくらいの数値を基準にしたらいいんですか?

:了解しました。それでは「建物に使用される建材の断熱性能の比較」と「マイホームを建てる地域によるUA値の目安」を紹介していきます。

 

今回はここまでです。この続きは次回でお話しします。お楽しみに!!

カテゴリー:コラム
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